指示について思うこと
1 「行うべきこと」のイメージがあって、それを他者に実施してもらうときに起こすアクションが「指示」です。なので、そのイメージを相手にうまく伝えなければなりません。そうでなければ、「指示」を受ける者は何をするのかわからないままです。したがって、「概括的な指示」はできるだけ避けて「判りやすく具体的な指示」を行わなければなりませんし、具体的指示ができるようにならなければなりません。
2 「必要性」が相手に伝わらない指示は求める行動につながらないものです。指示する側が必要性を感じないままルールだからとうい理由だけで行う指示は「マンネリ」と相手に受け止められます。現状に即して、相手に必要性が説得できる内容でなければ相手は行動を起こしてくれません。
3 具体的内容で十分に必要性がある「指示」であっても、その指示が十分に実行されない場合があります。それは指示する側と受ける側の関係が影響を与える場合です。ぎすぎすした人間関係や、きつい口調などは指示に悪影響を与えます。当事者間のコミュニケーションに留意する必要があります。
4 指示した側は、相手に指示内容が伝わったことを確認することも大切です。相手の言葉で確認を行ってください。忙しい時に行う指示には特に注意が必要です。指示した後で、相手に確認せず「わかったね、じゃ、やっといてね。」で終わったら危険です。
5 概括的に指示を行い、細部を相手に委ねる指示は、一般的には指示者の期待通りに実行されないものです。そのような指示が成立するのは、当事者間に十分な情報共有と相当の信頼関係が成立している場合でしょう。
6 指示は上司が部下に行うから実行されるのではなく、受ける側が相手の指示を受け入れるから実行されるのであると説明されます。部下は上司の指示に従わなければならいと考えるのではなく、相手(部下)に受け入れられるよう努力し、工夫しなければなりません。
2021/03/05 ( 文責 : 丸山ひろき )